お役立ちコラム
column
はつり工事にはどれくらいの費用がかかる?
2023年07月13日
建築物の解体や改築を計画した時に「はつり工事」という工事名を目にすることがあるかもしれません。
「はつり工事」は、コンクリートの建築物の一部を壊す工事の事ですが、具体的に何をする作業なのかご存じない方が多いのではないでしょうか。
ここでは工事の種類と工事内容、そして概算でどのくらいの費用が掛かるのか、お知らせしましょう。
はつり工事とは?
はつり工事とは、コンクリートで造られた床、壁、柱などの一部を加工する作業の事です。
建築物全体を分解することは解体と呼びますが、床や壁の一部に穴を開けるなど部分的な形状変更する作業や、コンクリートの表面だけ削り形を整えるか、タイルなどの壁材を剥がす、窓や扉を取り付けるために、コンクリートを一部削る、など手作業による工事の事です。
または解体工事ではあるが、重機を使わない工事をそう呼んでいます。
はつり工事が必要なときとは?
はつり工事の概念はご理解いただけたでしょうか?それではどんな工事現場ではつり作業が必要になるのでしょうか。
新築建築の現場
工場で造られた窓枠、ドアなどが建築物に正確に収まるようにコンクリートを削ります。
また水道や空調の配管や電気の配線を、通すためにコンクリートに穴を開ける作業もはつり工事となります。
また、壁材を貼る前にコンクリートの表面を平らにする、打ちっぱなしの壁面の見栄えをよくするために表面を削るなどの作業も含まれます。
改築するとき
建築物の改築、リフォームをするとき、既設の壁や床の一部分を撤去するときや、増設するときにコンクリート面に加工が必要なとき、または配線、配管を引き直すためにコンクリートに穴を開けるとき、はつり工事が必要です。
解体するとき
解体工事であっても、重機が入れない狭い現場では人の手によるハンマーや、電動ハンマーによってコンクリートの破砕作業を行います。
また、作業現場が近隣の建物や住居に近過ぎて、重機で解体を行えない場合や、騒音や振動による近隣への迷惑が大きい現場では「はつり工事」で解体作業を行います。
どんな工事があるの?
建築物を解体、リビルトするとき、主にコンクリートを壊すか、コンクリートに穴を開けるなどのコンクリートを加工する工事が「はつり工事」と呼ばれますが、その目的や作業する手順によって3つの種類に分類できます。
コンクリートはつり工事
コンクリートの一部を削ったり加工したりする工事です。
たとえばコンクリートの枠組みに、ドアや、窓枠など建築現場で造られたものでは無い部材を取り付けるときに、その部材の寸法に合わせてコンクリート側を削る工事です。
タガネとハンマーや、ディスクグラインダ―を使って手作業で行われます。
はつりこわし工事
コンクリートの建築物の一部分を壊す作業の事を言い、粉砕機、削岩機などを使ってコンクリートを壊します。
あくまでも一部を壊す工事の事で、全体を壊すのは解体と呼ばれます。
はつり仕上げ工事
コンクリートの壁面や床面の見栄えをよくするために削り、仕上げる工事です。
コンクリートのバリを削る、デコボコ面を平らにする、表面を滑らかにするデザイン的な目的でコンクリートを削ります。
はつり工事の費用目安
はつり工事は、工事する面積や現場の状況、作業に要する人数、使用する工具により費用が変わってきます。
一律の費用で算出はできないので作業前に現場を確認し見積もりを取ることが大切です。
一例として、「土間」をはつり工事にて撤去する場合には目安として1㎡あたり3000円程度かかります。
例えば10畳(16.2㎡)の場合には3000円×16.2(㎡)=48,600円となります。
これに使用する工具の費用と運搬費、人件費、管理費、破砕物の撤去、廃棄費用などが加算されます。
費用が高くなるケース
はつり工事の費用には、現場の状況による費用追加の要素がいくつか挙げられます。
予想できない事態
床面の撤去などで、一般的な床面よりも多くの鉄筋が使われている、厚みが大きいなど、作業も時間がかかりますが、工期が伸びたり、新たな機材を用意したり、廃棄物が増えたりするなど追加費用となる可能性があります。
騒音、振動対策による費用追加
住宅街などで、騒音、振動の観点から、作業するための騒音が少ない機材を用意する必要があり、工事できる時間帯も制限されるため、工期も長くなります。
悪天候による工事の延期
天気の予測は難しいですが、長期間にわたる雨や、台風の影響により作業ができなかった場合、作業員の確保やレンタル機材の追加費用が発生する可能性があります。
まとめ
はつり工事は、現場ごとに工事内容や状況が違い費用の算出は、経験の豊富な業者に見積を依頼しましょう。また、騒音対策や安全対策が充分にされているか確認しましょう。