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手壊し解体とは?特徴ややり方・メリット・デメリットを解説

2023年12月27日

建物を解体する際、重機を使った解体のほか手壊しでの解体もあります。
特に住宅街の一軒家の場合、手壊し解体を提案されるケースが珍しくありません。
その一方で、手壊し解体の特徴やメリットが分からず、悩む方もいるでしょう。

今回は、手壊し解体の特徴や方法、メリット・デメリットを紹介します。
これから建物の解体工事を行いたい方は参考にしてください。

手壊し解体とは?特徴ややり方・メリット・デメリットを解説

手壊し解体とは?

手壊し解体とは、文字通り人力と小型重機で建物を壊す解体方法です。
建物の解体というと大型重機で建物をガンガン壊して廃材をトラックに積み込んで運んでいくイメージがあります。

かつて、建物の解体はそんな風に何もかも一緒くたに壊されるのが一般的でした。
しかし、2002年に建築リサイクル法が制定され、解体した際に出た廃材を種類別に分別し、処分することが義務付けられたのです。

そのため、重機で何もかも一緒くたに解体する工事法は実施されなくなり、代わりに人の手と小型重機の手壊し解体が浸透していきました。

なお、現在も高層ビルなど大型の建物は重機での取り壊しが主流です。
全ての建物を手壊し解体している、というわけではありません。

手壊し解体が行われる建物の特徴

ここでは、手壊し解体が行われる建物の特徴を2つ紹介します。
建物を解体する予定があり、解体方法を検討している方は参考にしてください。

建物の前の道路が狭い

建物の解体に使う重機は一定の大きさがあるので、建物前の道路が狭いと入りません。
現在は幅4m以上の道路に2m以上接していなければ住宅は建てられない決まりです。

しかし、築年数が古い住宅や旗竿地などは、重機が入らないケースも珍しくありません。
場所によっては軽トラック程度が入るのが手一杯というケースもあるでしょう。

このような建物は、手解体になります。
場所によっては小型の重機も入るのが難しいところもあるでしょう。
特に、東京や大阪などの都市部にある古い住宅地では重機が入らないので手壊し解体となるケースが多めです。

建物に高低差があるなど機械解体に適していない

建て増しを重ねた建物や建物の建っている土地が高低差がある場合、重機による解体が難しい場合があります。
どのような建物が重機不可になるかは差があるため、建物に階段が多い場合や斜面に建っている建物の場合は、一度解体を行っている業者に相談してみましょう。

建て増しを重ねた建物は現在でこそ珍しいですが、かつては大型商業施設でも珍しくありませんでした。また、住宅地でも山を削って開発したところは重機による解体が難しい場所もあります。

解体する建物が人通りの多いところにある

東京や大阪などの都市部では、解体する建物が人通りに多い場所にあるケースが珍しくありません。

そのような場所に建っている建物を解体する場合、重機を使うと安全性が保てないといった理由から手壊し解体が選択されるケースもあります。
人通りの少ない時間帯に工事をすればよいとも思われますが、一般住宅などの解体は深夜、早朝は行えません。

地方都市でも駅の近く、大きな商業施設の近くなどは該当するケースがあります。

手壊し解体のメリット

手壊し解体のメリットは以下のようなものがあります。

・騒音や粉塵が発生しにくい
・重機ではできない細かい作業ができる
・丁寧な工事になる

手壊し解体は、重機を使わない分、騒音や粉塵が発生しにくいといったメリットがあります。
築年数が経っている建物の場合、アスベストが健在に使われている場合があります。
アスベストの除去工事は法律に沿って行われていますが、それでも粉塵があがらないほうが環境には優しいです。

また、手壊し解体のほうが騒音もたちにくく、苦情も起こりにくいでしょう。
特に、住宅密集地ではおすすめです。

手壊し解体のデメリット

一方、手壊し解体には以下のようなデメリットもあります。

・費用が多額になる場合がある
・解体工事終了までに時間がかかる

手壊し解体は、重機を用いた解体よりも人手と時間がかかります。

解体工事にかかる費用は、人件費×人数×日数+諸経費で計算されるため、たくさんの人が何日もかけて工事を行ったほうが、費用がかかります。

特に、商業ビルやマンション、アパートのような大きな建物を手壊し解体を行った場合、重機で解体を行った場合より2倍近い費用がかかるケースもあるでしょう。

また、工事が長くかかるとそのあとの工事の日程も全部影響を受ける場合もあります。

重機を使った解体のほうがお得?

重機を使った解体のほうが、日数が短縮できて費用が抑えられる場合もあります。
しかし、建物が建っている場所や工事をする時期によっては重機による解体ができないケースもあります。

解体工事を行う場合は、解体工事を請け負う業者にまず相談し、重機を使った解体ができるかどうかや、手壊し解体の場合の見積もりなどを出してもらいましょう。
小型の重機も併用する場合、工期が短縮できる場合もあります。

まとめ

今回は、手壊し解体の定義やメリット・デメリットを紹介しました。
手壊し解体は手間がかかる一方、分別がしやすく粉塵や騒音がたちにくいといったメリットがあります。
重機による解体とどちらが適しているか、解体工事を行う業者とよく相談して決めましょう。

なお、解体工事を自分で行うのは一般住宅ではほぼ不可能です。
現在はDIYがはやっていますが、無理をせず業者に依頼しましょう。

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